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私たちも実践した”ISMS認証取得”とは?基本情報からプロセスまでわかりやすく解説

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近年、企業のDX化に伴い”情報資産”の取り扱いに注目が集まっています。情報漏洩やデバイスのウィルス感染など、経営に大きく影響するであろうリスクを避けるためにも、企業全体での対策が必須です。

ローカル企業のDX化支援をおこなっている私たちプレイノベーションでも、2024年9月にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格であるISO/IEC 27001認証を取得しました。

そこで今回は、「そもそもISMSってどんなもの?」という方に向けて、基本情報や実際の認証取得プロセスまで解説していきます。

1.”ISMS”とは?

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム:Information Security Management System)は簡単にいうと「仕組み」のことで、企業や組織の情報資産をきちんと管理・保護するためのルールやフローを指します。

紛らわしい言葉に”ISO”というものがありますが、これは製品やマネジメントシステム(仕組み)の国際規格を決めているスイスにある非営利法人「国際標準化機構」を指しています。

このISOの定める規格の中に、情報セキュリティに関する”ISO/IEC 27001”というものがあり、これがISMSをきちんと構築・運用するためのガイドラインとなっています。

ISMSは企業の持つ情報の①機密性②完全性③可用性を確保することを目的としているので、先述した”ISO/IEC 27001”を満たした内容で構築したのち、審査を受けて要件を満たしていると判断されればISMSの認証を取得することができます。

企業はこの認証を取得することで、自社の情報セキュリティの適切な運用を証明でき、顧客やパートナー企業からの信頼を得ることができます。

2.ISMS認証取得のメリット

ISMSの認証を取得することで企業は情報資産に関するリスク低減につながり、ビジネスを展開する場面でも取引先からの信頼性が向上するなど、多くのメリットがあります。また、対外的に国際基準を踏まえたセキュリティ対策をしているというアピールにもつながります。

特に、大手企業やグローバル企業、官公庁といった大規模な案件を取り扱う際に有利に働くケースが多くなります。

情報資産を多く取り扱う私たちプレイノベーションのようなIT業界をはじめ、近年では金融・医療・製造・行政など、幅広い業界で取得をする動きが出ています。

これは、個人情報の電子化やサービスの電子化が進んだためと考えられ、今後もよりニーズが高まっていくことが想定されます。

3.ISMS認証までのプロセス

ISMSの認証取得は一般的に以下の流れでおこなわれます。取得までの期間は会社の規模により異なりますが、約半年〜1年程度見ておいた方がいいでしょう。

プロジェクト準備

  • 目的と範囲の設定: ISMSを導入する目的やその適用範囲を明確にして社内に共有をします。
  • 体制の整備: 範囲が決まったらISMSを推進するための責任者やプロジェクトメンバーを選任し、計画を策定します。
  • 認証機関の選定: ISO/IEC 27001認証を行う認証機関を選定して審査を依頼します。

リスクアセスメントの実施

  • リスクの特定: 社内の情報資産に対する脅威や脆弱性を洗い出し、情報セキュリティ上のリスクを特定します。
  • リスク評価: リスクの影響度や発生確率を評価し、優先順位をつけます。
  • リスク対応の計画: 特定されたリスクに対して、適切な対策を講じるための計画を立てます。

ISMSの構築

  • 方針と目標の策定: 情報セキュリティ方針や目標を策定し、社内全体に周知します。
  • 運用手順の作成: リスク対応のための手順や規定を整備し、適切に実行されるようにマネジメントをします。
  • 教育・訓練の実施: 社内でISMSに関する情報の共有や事前に実施すべき事項をアナウンスします。

内部監査とマネジメントレビュー

  • 内部監査: ISMSが適切に運用されているかを確認するために内部監査を実施します。
  • マネジメントレビュー: 監査結果や運用状況を経営陣がレビューし、改善点を抽出します。

ISMS認証審査

  • 予備審査(オプション): 認証機関による予備審査を受け、改善点があれば対応します(必須ではないが推奨されている)。
  • 本審査(1次審査): 文書審査やISMSの運用状況を確認します。1次審査では、主に社内のマニュアルなどの規定がきちんと整っているかを見られます。※社内で該当する部署へのヒヤリングを実施する場合があります。
  • 2次審査: 1次審査をクリアすると、運用状況をより詳細に審査する2次審査が行われます。ここでは、1次審査で見られたマニュアルをもとに、実際の運用プロセスが適切に機能しているかを確認します。※社内で該当する部署へのヒヤリングを実施する場合があります。

認証取得と維持

  • 認証取得: 審査から約1ヶ月半後を目安に審査結果の連絡がきます。審査を通過すると認証を取得できます。
  • 定期審査と改善: 認証取得後も年に1回定期的な維持審査(サーベイランス審査)が行われます。情報セキュリティ対策を常に改善し、システムが有効に運用され続けることが求められます。

4.ISMS認証取得サポートならプレイノベーションへ

いかがでしたか?ISMS認証取得には、社内における準備や審査への対応、さらには取得後の策定した情報セキュリティの維持管理が求められます。

現在プレイノベーションでは、ISMS認証の取得に向けたサポートサービスを提供しています。自社の取得経験をもとにスムーズな取得に繋がるよう支援して参りますので、ご検討されている方はぜひフォームよりお問合せください。

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